• 今あるはただ神の恵み

石巻駅から20分ほどの、ちょっと急な上り坂の途中にあるカトリック石巻教会。

お訪ねした時はちょうど改装工事中でした。

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お隣には教会の幼稚園が。

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会津隆司神父様は、東京は下町のご出身。

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東日本大震災から今日までに、様々な出会いを体験されたそうです。
ご家族を亡くされた方々、打ち上げられたご遺体を見て表情を失った子どもたち、道行く人々にラーメンを振る舞う東京から来た男性、頼れる身内もない中で教会に集まってきたフィリピンの女性たち、言いたいことはたくさんあっても黙って耐えている信者さん…

「私が生きていられるのは、その方々と共に祈り、共に生きているから」とおっしゃる神父様。
このようにもお話しくださいました。

「ニュースを見てるとあまりにも悲惨な出来事がやたら流れていて、どんなに教会で希望を語っても悲観的になることばかり…。
でも、食べ物も足りないし生活がままならない中で出会ってきた人たちの姿は、決して我先にとは言わずじっと順番を待つ人たち。毛布1枚を何人かで分け合う人たち。何時間もかけて薬をもらいに来た患者に『今は薬が足りなくて3日分しか渡せなてくすまない』と謝りながらお代を受け取らずに薬を渡す医師。
報道される悲しいニュースの影にある人々の健気な姿、こういう人たちが目に見えないところでこの国を支えているんじゃないかと思います。」

また、震災から3年が過ぎた今の課題について伺うと…

「私はよく『いいから来て見てよ』って言ってるんです。
来て、見る。
そして自分で何かを感じる。
実際には復興はそんなに進んでません。街がひとつなくなってしまったようなところがあります。瓦礫はすべて撤去されてるけど、土台だけ残っているままです。」

「なんでこんなに苦しいことがあったのかはわからないけれど、そのわからない中で神様にすがりながら一緒に生きていこうと。特別なことは何もしてないです。共に祈りをささげて神様の力をもらう。そういう目立たないことのすごさを大切にしたい。」

そして「信仰は理屈じゃなくて体験を通して伝わっていくんじゃないかと思います」と。
ご自身が出会いの体験の中で信仰の歩みをされているからこその言葉として胸に響きました。

***教会のご案内***
カトリック石巻教会
住所:宮城県石巻市泉町3-2-17
電話:0225-22-4070

***取材後記***
「お土産です」と、神父様が目の前にポンと置いてくださったのがこれ。

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今、少しずつ生活再建が進んできた牡鹿の茎わかめ。
教会経由で神父様が行商(?)しているそうです。

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肉厚で歯ごたえがあって美味しい茎わかめ。
石巻にお出かけになる機会がありましたら、ぜひご賞味あれ!