• 今あるはただ神の恵み

地下鉄谷町線『野江内代駅』より徒歩15分。
市営住宅の団地が立ち並ぶ近くに、こちらの日本基督教団都島教会はありました。

ぱっと見た感じは、割とどこにでもある教会ですよね。
けれども、礼拝堂に入ってみると・・・

「あれ?僕は確か、プロテスタント教会に取材に来たんだけど・・・」と思ってしまう程、雰囲気があります。
それもそのはず、こちらの都島教会は、東方正教会の典礼とその信仰に深く学んでこられた教会なんです。

こちらの教会の牧師であられる井上隆晶先生から、この教会がどうして今あるような形になったのかをお伺いしました。

統一協会を脱会された後、キリスト者となり、信仰者としての歩みを始められた井上先生は、献身の思いを与えられ、神学校に進まれます。
その所属しておられた教派は非常に伝道熱心なところであり、井上先生も神学生として様々な集会に出席し、また奉仕しておられました。
しかし、集会に出る度に信仰の決心をするものの、それが終わると元の自分に返ってしまうという繰り返しの中で、ご自身の心の内に深い飢え渇きを覚えておられたとのことなのです。

「きよさとは何か。」

その問いを抱える中で、東方正教会の礼拝に出席された時のこと。
典礼の中で司祭が高く掲げる聖杯を見た時、
「喉から手が出るほど欲しい!」
と強烈な印象を受けたのだそうです。

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聖なるものへの憧れ。
それを何とかして自分の努力で手に入れようとし、その度に絶望しておられた井上先生にとって、
掲げられた聖杯は、他でもなく神ご自身が聖なる御方であり、神ご自身が人を聖なるものとし、人はそれを只々受け入れるだけの存在なのだということを神様が示してくださった、その「しるし」だったのだと思いました。

それ以来、井上先生はプロテスタントの牧師として、西方の教会の流れを汲むプロテスタントが学ぶべきものとして、東方正教会の霊性、特に典礼に深く着目されつつ、伝道・牧会を続けておられます。

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一人の人間が感じられることって、ごくごく限られているんですよね。ある時にはとても高揚したと思えば、次の日にはとても落ち込んでしまったり。
そうしたことをはるかに超える豊かさが、教会の伝統にはたっぷりある。そうした「宝物」を見つけた喜びを井上先生は味わっておられるんだな、と思わされます。

そして、東方正教会の典礼の特徴として、人間の五感というものを重んじていることの大切さも、井上先生は仰っておられました。
文字を追い、語りかけを聴くだけでなく、舌で味わい、鼻で嗅ぎ、肌で触れる。
まさに全身で神様と向かい合い、礼拝する。
そうしたことが、心の病を抱えた方が福音を経験することに大変助けになるのだとも仰っておられ、教会として、そうした痛みを抱えた方々をお迎えすることが多くなっていると仰っておられたのが、大変印象的でした。

外見は素朴。しかし、ちょっと中に入ってみると、豊かな恵みでぎっちり詰まっている。
それは、この都島教会のあり様そのものですし、そして主イエスの福音がそうなのだ、と思わされた取材でした。

取材日:2016年2月13日
※最新の情報に関しては、教会に直接お問い合わせください。

***教会のご案内***
日本基督教団都島教会
牧師:井上隆晶
〒534-0012 大阪市都島区御幸町2-6-17
電話:06-6922-1120
ホームページ:https://www.miyakojima-church.jp/